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2023-05-29健康情報・ヘルシーライフ

間伐材がSDGsにつながる!間伐の必要性・現在の課題と、SDGsの視点から重要な理由

近年、世界的にSDGsの取り組みが多数実践されています。さまざまな業界が、より持続可能な世界を作るために変化を行ってきていますが、そんな中で林業・製材業が積極的に取り組んでいるのが、間伐材の利用です。

これまで間伐材は主に薪として使われてきましたが、今後さまざまな形に変えて利用されることが予定されています。そこで今回は、間伐材の利用がSDGsの視点から重要な理由について詳しく見ていきましょう。

 

間伐が必要な理由


間伐とは、森林の成長に応じて樹木の一部を伐採するという方法です。こうすることによって、過密になった林の密度を調整しています。しかし、木は気候のためにも私たちの生活のためにも必要なものなので、どうして間伐を行わなければいけないのか疑問に思っている方もいるでしょう。

そこでここからは、そもそも間伐が必要な理由についてご紹介していきます。

 

 

太陽光を行き届かせて生態系を維持する

密集した森では、木の葉や枝によって地面に届く太陽光が遮断される箇所が増えてしまいます。そうすると、太陽光が届かないことによって、健全に育たない生態系が出てきます。もちろんこれから成長する木もそうですし、それ以外の生態系にも影響を与えてしまいます。

より健全な状態を維持するためにも、密集した森の木を間伐して少し間隔を開けておくことによって、全体に太陽光が行き届く状態を整える必要があります。つまり、間伐は「15.陸の豊かさを守ろう」につながる取り組みとなります。

 

二酸化炭素の吸収量を増やす

間伐によって森を活性化させることによって、樹木や草が二酸化炭素の吸収を行います。そうすると、これから徐々に進むことが問題とされている地球温暖化を防ぐことにつながります。つまり、「13.気候変動に具体的な対策を」に該当することとなります。

 

地滑りのリスクを減らす

木の寿命はかなり長いです。しかし、年月を重ねることや成長が阻害されることによって根が弱ってしまうこともあります。このような場所が増えると、雨等によって地滑りが起こって災害が発生する可能性があります。つまり、「住み続けられる街づくりを」の取り組みに該当します。

また、もしも地滑りが起こると私たち人類の生活に影響があるだけではなく、川の流れが変わって海の水質にも悪影響を及ぼす可能性があるので、「14.海の豊かさを守ろう」にも該当します。このような状態を防ぐためにも、弱った木を事前に間伐しておくことは重要です。

 

間伐材の活用がSDGsのために重要な理由


間伐は健全な森を維持するために必要な措置です。しかし、さまざまな問題をかかえていることから、現在徐々に行われない場所も増えてきています。そこでここからは、間伐材の活用がSDGsのために重要な理由について、現在かかえている間伐の課題から考えていきましょう。

 

 

間伐材の処分にはさまざまな負荷が大きい

間伐は森を健全に維持するために必要とされていますが、伐採した木の処分にはさまざまな負担があります。1つは、経済的負荷です。伐採した木を処分するためには、10㎏あたり100~300円のコストがかかってしまいます。2つ目は、環境負荷です。

もしも伐採後に森の中に木材を放置してしまうと、完全に朽ちるまでには数十年といった長い時間を要します。このことから、重要な行為でありながらも、林業に取り組む方への負担が大きくなってしまっているのです。

もしも間伐材の活用方法が見つかれば、より負担が少なく処理をすることができるため、林業の活性化にもつながります。

 

利益を出すことができずに人材不足が問題となっている

現在の林業は、深刻な人手不足となっています。その理由の1つに、資金不足が挙げられます。間伐を行っても処分に費用がかかってしまいますし、再造林費用は間伐材販売収入よりを上回ることが多いです。つまり、林業が赤字になる環境となってしまっているのです。

この状態では、参入してくる人材も少なくなってしまうのです。ただ、間伐材を積極的に活用することができれば、消費者にリーズナブルな価格で販売することができるだけではなく、林業に入ってくる利益を増やすことができるため、林業自体の収入源を増やして活性化することが可能となります。

 

まとめ


いかがでしたか?国土の大半を森林が占める日本では、間伐によって森と共存して生きていくことが重要とされています。そんな中、現在問題となっている間伐材の活用は、SDGsの観点から見ても必要と考えられます。

戦後に植えられたたくさんの木が利用に適した樹齢を迎えている今、これから持続可能な世界を作るためにも早めに解決しなければいけない問題だと言えます。間伐材が再度使える環境を作っていくことによって、森を守りながら私たちの生活をより豊かにしていくことができるでしょう。

 

 

 

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